自国ファースト

「自国ファースト」と、外国人との共生について
自分が属する国や地域を大切に思い、誇りや愛着を持つのは、ごく自然な感情です。ですから、「自国ファースト」という考え方そのものを否定するつもりは全くありません。
しかし、それを理由に外国人を単純に排除したり、差別したりするのは短絡的です。
なぜなら、日本は世界でも突出して少子高齢化が進んでいる国だからです。私が提案する「少子高齢化率=2.67」(高齢者2.67人に対して子ども1人)という数値を見れば明らかなように、今後、子どもが急激に増える奇跡でも起きない限り、外国人の力を借りずに社会を維持するのは難しいのが現実です。
外国人排斥の動きはアメリカやフランスでも見られますが、これらの国の少子高齢化率はおおむね「1」(高齢者1人に対して子ども1人)と、日本に比べてはるかにバランスが取れています。理論的には両国ともに外国人に頼らなくても成り立つ可能性がありますが、実際には、きつい労働環境の現場(3K職場やエッセンシャルワーカー)を多くの外国人に支えられているのが現状です。
例えば、アメリカでは「アメリカ・ファースト」を掲げたトランプ元大統領の政策が、ラストベルトと呼ばれる中西部の白人労働者層に支持されました。これは、不況と社会の分断の中で、外国人に仕事を奪われていると感じている人たちの不安や不満が背景にあるのです。
日本でも、外国人による不動産の買い占めや、マナーの悪いインバウンド客といった問題は実際に起きていますが、一部の事例をすべてに当てはめるのは誤りです。
本当に日本の将来を考えるなら、中長期的な視点に立った戦略が必要です。単なる「人手不足対策」として外国人を使い捨てのように頼るのではなく、これからは高度人材の受け入れを含めて、若い日本人との共生の道をつくっていくべきです。


