町長選公開討論会に感じたこと

松田町長選公開討論会を視聴して感じたこと
8月27日(水)、松田町で現職と新人による一騎打ちの町長選公開討論会が開かれました。私は所用で参加できなかったため、本日動画配信を拝見しました。その中で特に違和感を覚えた点を3つ挙げたいと思います。
新人候補は企業(FUJIFILM)の後輩でもあり、期待して応援しようと考えていました。しかし、残念ながら主張が抽象的で、具体性に欠ける印象を受けました。
➀ 民間企業出身の経験と手腕について
私はこれまで、医療機器や印刷機器の商品開発部門で企画・設計を担当してきました。海外市場調査や生産立ち上げにも関わり、ドイツ、イタリア、フランス、イギリス、デンマーク、マレーシア、韓国、中国、アメリカなど、各国で実務経験を積んできました。こうした現場対応の積み重ねこそ、民間企業で培われる「実践的なノウハウ」だと考えています。
一方、新人候補の経歴は、工場での化学分析や環境問題への対応が中心とのことでした。比較すると、現職候補がハウスメーカーで「トップセールスとして活躍」してきた経験のほうが、むしろ町政に直結する実務力を持っているのではないかと感じました。
➁ ベンチマークの重要性について
町づくりと新商品の開発には、多くの共通点があります。まず市場動向、住民や利用者のニーズを的確に把握し、さらに「ベンチマーク」(他の成功事例や競合との徹底比較)を行うことが不可欠です。
例えば自動車業界では、トヨタが売れる車を作るためにホンダや日産を徹底的に分析するのは有名な話です。松田町の場合も、隣接する「県内人口増加率1位の開成町」(プラスの事例)と、「人口減少率1位の山北町」(マイナスの事例)をベンチマークにすべきだと思います。
近隣自治体間の思惑や事情があるのは理解できますが、有権者にとっては非常に有益な情報公開となるはずです。両候補からこのような視点が示されなかったのは残念でした。
➂ 教育について
新人候補は「偏差値教育から離れた心の教育」を強調していましたが、私はこれを全くの時代錯誤だと感じました。実際には、かつての「ゆとり教育」の言い換えのように聞こえました。
ご存じのとおり、ゆとり教育は当初の理想とは裏腹に、公教育の弱体化を招き、私学の優位性を強めた結果、富裕層に有利な「受験格差」を拡大させてしまいました。
特に現在、首都圏(千葉・埼玉・神奈川東部)と比べて、神奈川西部地区の進学校の地盤沈下は深刻です。かつて地域の名門とされた平塚江南高校や小田原高校も、今では「二流校扱い」されています。
松田町の子や孫もまた、厳しい競争社会を生き抜いていかなければなりません。教育だけ桃源郷的な理想論に走るのは、非常に危険だと強く感じます。


