DX/AI技術とどう向き合うか  ブルーカラー分野への取り組み

現在進行中のDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI技術の導入は、第一ステップとして「ホワイトカラー業務」の合理化・効率化を主なターゲットとしています。
具体的には、金融や経営などの分野におけるポートフォリオ管理、つまりペーパーワーク、デスクワークの自動化・最適化が中心です。
この分野をリードしているのは、いわゆるグローバルビッグテック――GAFAMなどのITプラットフォーム企業とその周辺企業群です。現在、有名大学の学生にとって、こうした企業とそのコンサルティング会社への就職トレンドになっているのも、この流れを反映しています。

しかし、その一方でDX/AIの導入が進むにつれ、多くのホワイトカラー業務がAIに代替され、職を失う可能性が指摘されています。

次の段階、いわば第二ステップとして注目されているのが、「ブルーカラー分野」へのDX/AIの本格的な適用です。かつて日本のお家芸と言われた“モノづくり+人+テクノロジー”を組み合わせることで、製造・建設・物流といった現場での合理化・効率化を進めようとするものです。この分野は情報で後れを取った我国にとって起死回生の切り札になる可能性を秘めていると思います。

ここでの本質的な狙いは、単に「重労働」や「肉体労働」を機械化で置き換えることではありません。
DXやAIの活用によって、現場の仕事そのものを「操作」「判断」「調整」といった知的な作業へと進化させる、いわば**“知的労働化”**の流れです。

その結果、これまでAIによって代替されやすいとされてきた一部のホワイトカラー職種に代わり現場型のこの職種社会の中核を担う可能性が高まっています。

第二ステップの具体的展開

➀ステージは、イラストで示した様な、既存のマシンやツールへの情報リテラシーの組み込みです。
これは既に幾つかの分野で実用化に向けて始動しています。以下に例を示します。

農業;    ドローン、画像解析による農場管理、トラクター自動運転
漁業;  魚群探知、海水温、潮流データ可視化
林業;    LiDARによる森林データ解析、伐採、搬出の遠隔操作
建設;  建機による自動施工、3DCADによる工程の管理
介護;    介助ロボット、AIツールによる記録・連絡業務支援

②ステージ:完全カスタマイズされた“ビルトイン型”への進化
これは、例えば介護や看護の現場において、食事・排泄・投薬・点滴・移動といった人手介在のプロセスを最小限化する“究極の支援システム”です。

いずれの段階でも、現場を熟知した開発技術者オペレーター声が反映されなければ、真に使える技術にはなりません。
特にこの分野の特徴である、個人の技量やベテランの経験・勘に依存してきた「暗黙知」をデータ化するためには、DX/AI技術現場の両方に精通した人材の育成が不可欠です。


第三ステップ:未来への展望

これは少し先の話になりますが、第一・第二ステップが完成域に達した暁には、第三ステップとして「高度なサプライチェーンのDX/AI化」に取り組むことを強く望みます。
特に食料分野での実現が重要であると考えています。その理由については、あらためて述べたいと思います。

 

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