数字でみる少子・高齢化の実態 (1)・・・リアルな深刻 !!

日本は世界で最も先行する「少子・高齢化社会」です。
国の人口戦略会議は、人口の先行きを読み取るために「高齢化率」や「合計特殊出生率」を使って、「2050年消滅可能性自治体」を公表しています。しかし、この指標は計算が間接的かつ複雑で、直感的に理解しにくい難点があります。
そこで私は、以前からもっとシンプルで実態をとらえやすい指標があると考えています。それが、“少子化率と高齢化率の比”で表す方法です。
✅ 少子・高齢化を一番シンプルに表す指標
少子・高齢化率 = 高齢化率 ÷ 少子化率 これだけで、その地域の少子高齢化の実態が、 一目で分かる“体感に近い数字” になります。複雑な数値より、こちらの方がずっと“状況の深刻さ”が直感的で正確につかめます。
✅ 2050年で身近な自治体を比較してみると…
この指標を使い、2050年の自治体の姿を比べると、大都市への一極集中と 一部地域の過疎化 が今よりさらに進み、地域間の“少子・高齢化格差”がはっきりしてくることが明確に分かります。つまり、人口構造の違いがこれまで以上に鮮明になり、都市と一部の地域でまったく別の課題に直面する時代がやってくる、ということです。
さらに厄介なのは、「大都市は元気で、地方は衰退する」という単純な構図ではない、という点です。大都市のまわりには、実は深刻な少子・高齢化に直面する地域が存在します。一方で、地方の中には、大都市並みに将来性が明るい自治体もあります。
こうした“例外”の存在こそが、未来の自治体がどんな施策をとるべきかを考える際の、重要なヒントになります。同じ「地方」でも格差が生まれ、同じ「大都市圏」でも明暗が分かれる現状を正しく理解することが、地域ごとの実情に合った対策を打つために欠かせません。
以下2050年の具体例で説明します。
存続型(東京都)・・・・少子化率 10.0% 高齢化率 29.6% 少子化・高齢率 2.96%
(若者1人で約3人の高齢者を支える)
消滅型(夕張市)・・・・少子化率 3.8% 高齢化率 59.1% 少子化・高齢率 15.55%
(若者1人で約16人の高齢者を支える)
全国平均 ・・・・少子化率 9.9% 高齢化率 37.1% 少子化・高齢率 3.75%
(若者1人で約4人の高齢者を支える)
<円グラフの色分け 黄色=若者人口 茶色=高齢者人口 緑色=労働現役世代人口>
<右側が全国平均>
全国平均と照らし合わせると、少子化率、高齢化率がダブルパンチで効く、夕張市並みの自治体が、ごく身近にあります。
真鶴町、湯河原町、山北町、熱海市、伊東市などです。
一方、東京都、横浜市、川崎市といった大都市を凌ぐ自治体も、身近にあります。
開成町、静岡県長泉町などです。
次回からは、これらを具体的数値で紹介して、問題点を考えていきたいと思います。
データ出典: 総務省統計局 統計ダッシユボード
少子化率:各自治体における14歳以下の人口比率
高齢化率: 各自治体における65歳以上の人口比率


