数字でみる少子・高齢化の実態 (5)・・・2050年世界の人口構造(Ⅲ)

前回お伝えしたとおり、世界の先進国や途上国の多くが人口増加を続けている中で、極端な人口減少と少子高齢化に直面しているのは、日本・韓国・台湾・中国といった東アジアの国々に限られています。

極論すれば、これらの国々は将来「絶滅危惧国家」になりかねない兆候さえ見え始めていると言っても、決して大げさではありません。
すでに人口が急速に減少している状況で、戦争や対立によってさらに人口を失うような選択をする余地は、日本・韓国・台湾・中国には全くないのです。

本当にそんな話なのか」「誇張ではないか」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、これは噂や感覚論ではありません。
出典は「2025年 総務省統計局 統計ダッシュボード(人口ピラミッド)」で、具体的な定量データに基づいた事実です。
私はその公式データを、そのまま引用してお伝えしています。

私が特に心を痛めているのは、これらの国々に共通する教育環境の問題です。
正規の学校制度とは別に過度な受験競争が存在し、とくに大都市圏に集中する有名中学・高校・大学を目指すため、塾や家庭教師に膨大な時間と教育費が費やされています。
その結果、子育てにかかる経済的・時間的負担は非常に重くなり、「子どもを持つこと」そのものが大きなリスクとして受け止められるようになっています。
この構造が、少子化と人口減少をさらに加速させているのです。
つまり、教育への過度な投資競争が、本来の人材育成どころか、社会全体の持続性を損なう要因になっているという現実があります。

ただし、これは諸刃の剣でもあります。
過度な受験競争は大きなマイナス要因ですが、初等・中等教育の質そのものは、日本をはじめとする東アジア諸国は欧米に決して劣っていません。均質な基礎学力が高いのは大きなプラス要因です。

資源に乏しい日本にとって、進むべき道は「技術立国」しかありません。
基礎研究やプラットフォーム分野には課題があるものの、応用研究や現場に近い技術力は非常に強く、これは日本だけでなく韓国、台湾、中国を始め東アジア諸国に共通する強みです。

半導体に代表されるように、これからのICTは、AIとアジアが得意とする「ものづくり」が融合した技術が、世界をリードする時代になるはずです。

だからこそ、古いイデオロギーや体質に縛られた政治に忖度するのではなく、
産業界・経済界・教育界がもっと主体的に声を上げ、政府に対して積極的に提言していくことが不可欠だと考えます。

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