高市ショック (2)

高市内閣が発足し、閣僚も決まり、いよいよ新体制が始動しました。
今回、自民党が公明党との連立を解消し、日本維新の会と組んだことで、政権は「右寄りに傾いた」と見る向きが多いようです。

しかし、国民全体の民意が必ずしも右傾化したわけではないと思います。注目すべきは、前回の参議院選挙で投票率が上昇したことです。
その背景には、物価高や食料品・日用品・住居費・教育費(特に塾代)などの生活負担に悩む一般庶民の声があります。そうした人々に対し、一部の新興政党がSNS戦略や街頭演説を通じて、直接心に響くメッセージを発信したことが大きく影響したと考えます。

これまで「無党派層」と呼ばれてきた人々は、主義主張がはっきりせず、選挙直前まで投票先が読めない「浮動票」と見られてきました。しかし実際には、政治に関心が薄く、距離を置いていた層が多数だと見るべきです。
今回、そうした無関心層に対しても、誇張はあっても、庶民目線でわかりやすいメッセージを投げかけた、参政党やれいわ新選組のアプローチは、政治参加の意識を広げ、投票率を高めたという点で大きな功績があったと思います。

今回の政変は、既存政党にとって「自らの立ち位置を見直す絶好の機会」であると以前申し上げました。
暫く様子を見たいと思いますが、今のところ多くの政党がピケティの言う「商人右翼」と「バラモン左翼」という枠組みから抜け出せずにいるようです。

興味深いのは、参政党とれいわ新選組の存在です。両者は一見するとイデオロギー的に「右」と「左」で真逆に見えます。
しかし、グローバリズムや大企業を批判の対象(スケープゴート)にしている点、そして庶民の生活に根ざした政策を掲げている点では、共通する部分が多くあります。
この現象は「ホースシュー理論(馬蹄形理論)」として知られる考え方に通じるものです。
つまり、「政治のスペクトルは一直線ではなく馬蹄形に近く、極端な右と左は中道を離れるほど互いに似通ってくる」というものです。

既存政党が、旧来の支援団体やイデオロギーに縛られたままであれば、時代の変化に取り残されてしまうでしょう。
今こそ、先進的な成長戦略と、庶民の生活を重視した現実的な政策を打ち出さなければ、次の国政選挙で新興政党に議席を奪われる可能性が高いと思います。

 

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